今日は10月9日。
特に何もないはずなのに、アイツはこの日が「記念日」だと言う
強引に俺の家に押しかけると、勝手にレコードをかけ始めた。
A middle birthday
「なぁ、跡部ー。お祝いしようやVv」
『だから、・・・なんの祝いだってんだよ。』
「よく考えてみてや?俺の誕生日は15日で、跡部が4日やろ?」
忍足は、掴み所のない性格をしている。
それは今に始まったことじゃねぇが・・・コイツの質問にいちいち答えているほど、俺は暇じゃない。
知らねぇと吐き捨てると、側にあったソファに座ってさっきの質問の答えを話し始めた。
「俺と跡部の誕生日の真ん中ってな、9日と10日やねん。」
『・・・・だからなんだってんだよ。』
「だから、お祝いせぇへん?」
『ハァ。・・・アホらし。勝手に祝えばいいだろ。』
忍足は反論しながら、ムッとした顔をしている。
俺は紅茶を淹れてくると言って、部屋を出た。
このなさけない顔を見られないように・・・・・
「跡部、かっわええわ。」
『くそ///・・・なんで、こんな気持ちになるんだよ』
俺は、部屋の外で忍足の言葉を頭の中で整理して紅茶を淹れに行った
「結構時間かかったなぁ。跡部にしては珍しいやん。」
『葉が切れてたんだよ。しょうがねぇだろ。』
「ふ〜ん。まぁええわ。」
さっきの言葉が気になって、1度ティーポットを落としてしまったことは絶対言わない。
俺様にもプライドがあるからだ。
忍足の隣に座ると、さっき淹れたばかりの紅茶に口をつけた。
「跡部、さっき紅茶こぼしたやろ?」
『・・・そんなこと俺様がするわけねぇだろ。』
「じゃあ、なんでこんなに手が熱いん?」
『・・・離せよ。』
なんで、コイツは俺のすべてが分かるんだ?
懸命に隠している俺がバカみたいだ。
忍足は俺の手の甲に口付けを落とすと、いつもの不敵な笑みを俺に見せた。
透き通った目で、俺のすべてを縛り付けるように・・・
「さっきの・・・お祝いやけどな、コレ。買ってきたんや。」
『・・・ケーキ?』
「せっかく買ってきたんやし・・・食べへん?」
忍足は、ケーキを出すと俺に皿を持って来るように促した。
俺も忍足の言うように大人しく皿を持ってきた。
2人の目の前に小さなケーキが1つずつ置かれた。
よく見ると、俺様の行きつけの店の人気ケーキだった。
予約しなければ買えない代物だ。
「跡部は、好き嫌いが激しいやろ?食べ物も。・・・男も。」
『・・・一言余計なんだよ。』
「けど、別に間違ってるわけやないやろ?」
『うるせぇっ///』
忍足の言葉を遮るように、俺は目の前にあるケーキに手をつけた。
それを見て、忍足はケーキを食べ始めるどころか俺との間を埋めるように近づいてきた。
『なんだよ。・・・さっさと食えばいいだろ。』
「・・・跡部がケーキ食べてたらエロいなぁって思って。」
『ブッ!!!んなわけねぇだろうが。』
「いったーー。」
忍足の腹に拳を落とすと、またケーキを食べ始めた。
このケーキに免じて、今日はその拳だけで許してやるよ。
□後書き
最後のオチが書きたかっただけです。ハイ。
優しい侑士に惚れながらも素直になれない景吾が好きです。
今回は腹に拳。
次は顔面に蹴り?(笑)
侑士はいつでも、何考えてるのかは分かりません。
これは小説を、書き始めても変わらない考え。
景吾は天然俺様。こういう2人が愛しい!!!
久しぶりに忍跡書きましたが、どうだったでしょうか!?
短いですが読んでいただいてありがとうございましたVv
005.10.15
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